府教委回答(2月20日付)に再回答を求める
公開質問状回答についての協議事項
■回答全体について
(1)質問状は、橋下徹知事に対するものであったのにかかわらず、知事の見解が示されていない。あらためて知事からの回答を求める。
■質問項目1・2・6への回答について
(2)質問項目1の<障害児・者を一般の学校教育や生活の場から切り離して、「分ける」ことをどのようにお考えでしょうか? …(中略)…今後、どんなに重い障害があっても、地域で自立して生きられる社会を実現するには、まず障害児・者を「分ける」発想を変えなければならないと私たちは考えますが、知事の考えをお聞かせください。>に対する回答がない。あらためて回答を求める。
(3)回答<障がいのある人が、一人の人間として尊重されるという当たり前のことを、社会の普通の姿として根付かせていくため、日常的な活動や社会参加等の取組みを障がいのない人と同等の水準に近づける不断の努力が求められています。>について。
・「障がいのない人と同等の水準」とは、具体的にどんなことを指しているのか。
(4)回答<障がいのある幼児児童生徒の就学については、府内小・中学校の98.3%に支援学級が設置されているなど、できるかぎり地域の学校で受け入れていくことを基本にすえています。また、支援学級に在籍していても、通常の学級で一緒に授業を受けるなど、可能な限り交流及び共同学習の機会をつくるよう努めているところです。>について。
・「できるかぎり地域の学校で受け入れていく」「可能な限り交流及び共同学習の機会をつくる」とあるが、できない場合、不可能な場合とは、どんなケースか。
・「交流及び共同学習」とは、具体的にどんなことを指しているのか。
(5)回答<府立高等学校では、障がいのある生徒の入学に対応できるよう、施設・設備面における整備や備品等についてもできる限り措置してまいりました。また、人的措置につきましても、それぞれの障がいの状況に応じ、非常勤講師の措置や、生活面における支援として、学校支援人材バンクを活用して、介助ボランティアや学習支援サポーターの措置に努めてまいりました。>について。
・「施設・設備面における整備や備品等についてもできる限り措置してまいりました。」とあるが、全国の都道府県の公立高校のエレベータ設置状況(2007年度)をみると、大阪府は190校中73校で、わずか38%(全国3位)。広島県(1位)の68%、東京都(2位)の62%と比べてかなり低い。もっと積極的にバリアフリー化を進めるべきと思うが、どう考えるか。 
・「非常勤講師の措置」とあるが、単に人を配置するだけでなく、「ともに学ぶ」教育を実践するための研修も必要と思うが、どう考えるか。
(6)回答<(支援学校の)教育予算については、その90%以上を人件費が占めており、法令に基づき設置される学級数に応じて教職員が配置されることから、児童生徒一人あたりに要する経費は、小・中学校及び高等学校に比べ支援学校の方が多額になっています。>について。
・これは、質問<障害児が「支援学校」に就学すると、校区の学校に就学する場合の10倍の費用がかかることをご存知でしょうか。「支援学校」を地域のリソースセンターなどに縮小し、すべての子どもを地域の小・中・高等学校で受け入れるほうがより公平であり、対費用効果も優れていると思われませんでしょうか。>に対する回答と思われるが、当方は、費用が多額になっている理由の説明ではなく、その事実を府教委がどう評価しているかを質問している。あらためて回答を求める。
(7)回答さらに、国に対しても、支援教育充実のための適切な人的配置等の条件整備を引き続き強く要望するなど、一人ひとりのニーズに沿ったよりきめ細やかな対応ができるよう、教育環境及び支援体制の充実に努めてまいります。>について。
・「一人ひとりのニーズ」とあるが、そのニーズは子ども本人に聞いているのか。教師、親、専門家がニーズを決めているのではないか。
・障害のある子どもにのみ、「一人ひとりのニーズ」を強調する意図は何か。「一人ひとりのニーズに沿った」教育は、すべての子どもにとって必要ではないのか。
■質問項目3への回答について
(8)回答<(全国学力テストの)支援学校及び小中学校の支援学級に在籍している児童生徒の実施にあたっては、同(文部科学省が策定した)実施要領の「3.調査の対象とする児童生徒」の(2)において、「特別支援学校及び小中学校の特別支援学級に在籍している児童生徒のうち,調査の対象となる教科について,以下に該当する児童生徒は,調査の対象としないことを原則とする。」とされており、「下学年の内容などに代替して指導を受けている児童生徒」「知的障害者である児童生徒に対する教育を行う特別支援学校の教科の内容の指導を受けている児童生徒」は調査の対象としないことが原則となっております。>について。
・国が実施要領を定めていることは理解するが、当方は、障害のある子どもが全国学力テストから排除されている実態を、府教委がどう評価しているかを質問している。あらためて回答を求める。
(9)回答<しかし、同調査(全国学力テスト)の「実施マニュアル」においては、個々の児童生徒が実施要領の定めに該当するかどうかについては、各学校において判断することとしており、加えて、一人ひとりの障がいの種類や程度に応じて、当該児童生徒に特別の配慮ができることも示されております。>について。
・「特別の配慮ができることも示されております」とあるが、府教委としては、どんな「特別な配慮」を行うのが適当と考えているのか。
■質問項目4への回答について
10)質問習熟度別クラスや、百マス計算などの一斉反復学習、学習塾の講師を入れると言われている「夜スペ大阪版」の「まなび舎」事業では、障害のある子どもたちはどこに行けばよいのでしょうか。>に対する回答がない。あらためて回答を求める。
11)回答<これら(習熟度別クラス、一斉反復学習、「まなび舎」)の事業は、それぞれ、児童・生徒一人ひとりに応じたきめ細かな教育をめざすものであり、過度な競争や学力の序列化を助長するのではありません。現在、府教育委員会としましては、学習でつまずきのある子どもや、学習習慣がついていない子どもも含め、学ぶ意欲のある子どもたちすべての学力向上を推進できるよう努めているところです。>について。
・「学ぶ意欲のある子どもたちすべての学力向上」とあるが、学ぶ意欲をもっている障害のある子どもの学力向上については、どう考えているのか。
12)回答<今後も、各学校においてノーマライゼーションの理念の下、「ともに学び、ともに育つ」教育を基本とし、学びあう授業や互いにちがいを認め合い支え合う集団づくりをめざす教育を進めることとともに、学校教育全体を通じて、障がいに対する正しい理解と認識を深めていくことが重要であると考えております。>について。
・「障がいに対する正しい理解と認識」とは、具体的にどんなことを指しているのか。
■質問項目5への回答について
13)回答<府教育委員会といたしましては、ノーマライゼーションの理念に基づき、障がいのある人と障がいのない人が「ともに生きる社会」を築くため、幼少時から共に学び、ともに育つことの意義を踏まえ、一人ひとりの障がいの状況に応じた教育の推進に努めております。>について。
・「一人ひとりの障がいの状況に応じた教育」とは、具体的にどんなことを指しているのか。
14)回答<今後とも、障がいのある児童・生徒の社会参加と自立をめざし、教育環境の整備を図るとともに、障がいのある児童・生徒と障がいのない児童・生徒が、共に学ぶ機会の拡充を図ってまいります。>について。
・「共に学ぶ機会の拡充を図ってまいります。」とは、具体的にどうやって進めていくのか。
■質問項目7への回答について
15)質問府と府教委が出されている施策やプランには、障害児は含まれていますか?>に対する回答がない。あらためて回答を求める。
16)回答<今後とも、これらの計画(「大阪の再生・元気倍増プラン」「将来ビジョン・大阪」「大阪の教育力」向上プラン等)基づき、すべての子どもたちが「ともに学び、ともに生きる」教育を充実させ、「教育・日本一大阪」の実現に取り組んでまいります。>について。
・「教育日本一・大阪」は、「『全国学力・学習状況調査』の各教科・区分の全国平均正答率を上回る。また、無回答率『0』の実現をめざす」(「大阪の教育力」向上プランより)ための学力向上が主眼の施策だが、それと「共に学び、共に生きる」教育をどう両立させていくのか。